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LIFE IN GERMANY

アーヘンはどんな街?歴史と暮らし、魅力を詳しく解説

アーヘンは、オランダとベルギーの国境に位置する、ドイツ最西端の街です。その昔、フランク王国のカール大帝にとても愛された街としても有名で、カール大帝はこの地に礼拝堂を建設し、814年にここに埋葬されました。この礼拝堂が「アーヘン大聖堂」です。UNESCOの世界遺産に初めて登録された12遺跡の1つ「アーヘン大聖堂」を中心とした中世の美しい街並みを楽しめるアーヘンは、一年中旅行客が訪れる観光地です。特にクリスマスマーケットは有名で、ドイツのクリスマスマーケットランキングで常にTOP10入りしています。人口25万人のうち5分の1をも学生が占める大学街でもあります。ドイツ国内でもトップクラスの工科大学RWTH(アーヘン工科大学)や技術系の企業が多数所在し、世界各国からの優秀な学生やエンジニアが集まる小さいながらもインターナショナルな街です。

人口
24.59万人
面積
160.83
夏の平均気温
18
冬の平均気温
3
夏の日の出
5:30
日本人
約200

アーヘンの歴史

アーヘンの歴史は、古代ローマ時代から始まります。1世紀頃、ローマ人はこの地に温泉施設を築き、療養の場として利用しました。この温泉地としての伝統が、アーヘンの名前にも影響を与えており、ラテン語で「水」や「療養の泉」を意味する「aqua(アクア)」が、古高ドイツ語で「aha(アハ)」に変わり、最終的には「Aachen」となったとされています。現在でも市内の多くの場所で温泉が湧き出し、訪れる人々に癒しを提供しています。

その後、アーヘンは8世紀末から9世紀初頭にかけて、神聖ローマ帝国の初代皇帝「カール大帝(シャルルマーニュ)」によって重要な歴史的役割を果たす都市となります。彼はアーヘンを帝国の中心地と定め、ここで政治や宗教の重要な儀式を執り行いました。特にアーヘン大聖堂の建設は、その象徴的な事例として知られており、カール大帝が埋葬されている場所でもあり、彼が皇帝として戴冠した歴史的な地でもあります。

アーヘン大聖堂はその壮大な建築と歴史的意義から1980年にユネスコの世界遺産に登録され、今でも多くの訪問者を魅了しています。また、この地では、カール大帝による神聖ローマ帝国の基礎が築かれ、その後約600年間、神聖ローマ帝国の皇帝30人と女王12人の戴冠式が行われました。アーヘンは、ただの歴史的な都市ではなく、西ヨーロッパにおける文化的な交差点としても重要な役割を果たしてきた場所です。

このように、アーヘンはローマ時代から現代に至るまで、多くの歴史的な出来事が積み重なった場所であり、その文化と政治の中心地としての地位は、今なお色濃く残っています。

アーヘン大聖堂とカール大帝の歴史については下記をご覧ください。

気候・服装

春夏秋が短く、冬が長いです。1年のうち195日は雨が降り、終日晴れの天気予報の日でも突然降ることが多々あります。

ドイツは北海道より緯度が高くとても寒いイメージがありますが、アーヘンでは雪は年に数回しか降りません。冬の平均最低気温は0°C前後で、ドイツの中では温暖です。30°Cを超える夏日は年に1〜2週間程度で、夏服はあまり必要ありません。

一日の中で何度も天気も気温も変わるので、脱ぎ着しやすい洋服が便利です。雨がザーザー降って肌寒いと思ったら、15分後にはすっかり晴れて暖かくなっていたりしますので、「Zwiebel Look」、つまり玉ねぎのように薄手の服を重ね着すると過ごしやすいです。

ドイツの建物は断熱性が高く、室内は暖かいため、真冬でも厚手のセーターや下着類は出番がありません。「長袖のカットソー等」+「薄手の羽織りもの」+「季節に合ったアウター」が一年を通してのおすすめコーディネートです。ウールのコートよりはダウンコートの方が長い期間使えます。

暖房は家中に温水がめぐっているので、部屋も廊下も温かく乾燥しません。暖房を付けて寝た場合、薄手の寝巻と布団で快適に眠れます。

夏は、湿度は低く蚊もいないので快適に過ごせます。また夜は22時ごろまで明るく、夕方から夜にかけての心地よさは、日本ではなかなか味わえません。美しい街並みに囲まれて過ごすアーヘンの夏の夜は、本当に贅沢な時間です。

街並み

アーヘンは円状に街が広がっており、中心には旧市街、そこから外へと住宅街が広がります。大学の建物が至る所に点在しており、古いヨーロッパ建築と現代的な大学施設が調和する美しい景観です。東京のようなネオン煌めく繁華街はなく、どこを歩いても落ち着きのあるヨーロッパの街並みです。

街の中心には、ユネスコ世界遺産に登録されたアーヘン大聖堂がそびえ立ち、その荘厳な姿が周囲の風景に深みを与えています。1200年以上も前に建てられ、ここにカール大帝がいたのかと思うと、歴史の重みが胸に響きます。カール大帝の時代から、礼拝堂(現アーヘン大聖堂)で戴冠式を行い、その後、正面に建つ建物で祝賀会が行われていました。その建物が現在の旧市庁舎です。大聖堂から市庁舎へ続く石畳の坂道には、可愛いお店やレストランが立ち並び、まるで「魔女の宅急便」のような雰囲気です。

大聖堂周辺のパン屋さんには、アーヘン名物のプリンテンが美しく並べられ、その華やかな飾りつけに、旅行客だけでなく地元の人も思わず足を止めて見入ってしまいます。

各エリア

デュッセルドルフやベルリンのような大都市とは違い、中規模で、アーヘン工科大学を中心に、世界中から学生や研究者たちが集まる学術都市です。街の中心部は学生が多く、昼夜問わず活気にあふれていますが、他の地域は雰囲気が異なります。アーヘンでもっとも美しいエリアのブルトシャイド(Burtscheid)は、ドイツ人家族が多く、子どもたちが元気に遊ぶ温かみのある地域です。ローテエアデ(Rothe Erde)周辺は、トルコ系のスーパーやレストランが並び、異国情緒あふれる地域です。高級住宅街のラオレンスベルク(Laurensberg)は、大学教授や医師が多く、落ち着いた雰囲気が漂っています。

各エリアについては、こちらの記事で写真・動画付きで詳しく説明しています。

住みやすさ

コンパクトな街なので、市内観光バスなら約2時間で主要エリアを一通り巡ることができます。どのエリアも治安が良く、大きな犯罪はほとんどありません。トラムはないものの、バス路線が充実しているので、車がなくても通勤や通学には不自由しません。

中心街はショッピングモールやレストランなどが立ち並びいつも賑やかです。街から少し離れると牧場や森、ハイキングトレイルが広がり、遠出をしなくても豊かな自然を堪能できます。また、近郊では乗馬も楽しめるので、子供たちはポニーに乗ることができます。

緑が豊富で、街には並木通りがあちこちに広がっています。広々とした公園も多く、野外コンサートが開催される公園やスライダープールのある公園など、家族連れでゆっくり楽しめる場所がたくさんあります。

外国人にも住みやすい街

外国人にとって非常に住みやすい街です。ドイツの中には外国人を受け入れにくい地域もありますが、アーヘンはその逆で、国際的な雰囲気に溢れています。街の中心にはアーヘン工科大学があり、世界中から学生や研究者が集まるため、様々な人種や文化が混ざり合っています。

また、アーヘンに住むドイツ人も他の地域から来た人も多く、お互いに「よそ者」という感覚を持つことで、自然と寛容な環境が生まれています。そのため、外国人でも地域社会に溶け込みやすく、差別や孤立感を感じにくい点が魅力です。

日本人の割合は比較的少なく、街中で見かけることは稀です。一方で、ヨーロッパ系の移民や留学生が多く、アジア系の人々も一定数います。さらに、ドイツでは移民政策に基づいて移民専用の住居が提供されており、アーヘンにもそのような住宅が存在します。

国際色豊かな街でありながら、落ち着いた雰囲気も兼ね備えているため、外国人にとってストレスの少ない暮らしが可能です。

治安

全体的に治安が良い街です。観光客が多いアーヘン大聖堂周辺や、クリスマスマーケットなどの混雑するイベントでは、特に置き引きやスリなどの窃盗犯罪が発生しやすいです。普段から手荷物は必ず肌身離さず持つようにする、レストラン等では携帯電話などの貴重品をテーブルに置いたままにしない、など日本にいる時よりは日頃から防犯意識を高く持つ必要があります。

避けたいエリア

唯一、アーヘンで警戒するエリアが、街の中心部にあるKaiserplatzです。ここでは麻薬を配っているので、使用者が道端に座っていたり、歩いています。ただ、バスの停留所があるので人通りは多く、バスの乗り換えなどで利用している人も多いので気が付かないかもしれません。知らずに遭遇すると少々驚きますね。もし住居がKaiserplatzのど真ん中の場合はお気を付け下さい。

車上荒らし

Kaiserplatz付近では車上荒らしがいます。Kaiserplatzのど真ん中でなければ住んでも問題ありませんが、駐車場がなく路駐することが増えます。夜から朝にかけて路駐すると、車上荒らしに合う可能性が高いので、Kaiserplatz近辺での夜の路駐は避けた方がいいでしょう。

*在留届

ドイツ国内でテロや緊急事態、災害が起きたとき、総領事館から連絡をもらうことができます。また、ご自身に何かあった場合も知らせる術となります。アーヘンに滞在する場合は忘れずに在留届を申請してください。

立地

アーヘン中央駅には高速鉄道ICEが停車するため、ブリュッセルへは約2時間、パリへも約3時間でアクセス可能です。さらに、ケルンやデュッセルドルフまでは約1時間と近く、気軽にプチ旅行を楽しめます。どちらの街にも日本語補習校があるので、家族連れにも便利です。また、伝統的な木組み家屋が美しいモンシャウへは車で約40分、ワインの名産地として知られるモーゼル街道沿いのコブレンツへも約2時間弱でアクセスできます。

デュッセルドルフには約6,000人の日本人が暮らしており、日本食レストランやアジアンショップ、本屋さんが数多く並んでいます。特に本屋さんでは漫画も販売されていて、日本人・ドイツ人共にとても人気です。食材の買い出しや、ラーメン、和食が恋しくなったときは、デュッセルドルフに行くといいです。アーヘンにも日本食レストランやアジアンショップはありますが、デュッセルドルフの規模は桁違いですし、日本語が通じます。

医療

ドイツの医療レベルは日本と同様に高いですが、医院での予約がすぐに取れることは稀です。少なくとも2週間、場合によっては数ヶ月待つこともあります。緊急でない限り当日診てもらうのは難しいため、特に常備薬を日本から持参することをおすすめします。

風邪の対処方法

ドイツでは風邪をひいたとき、病院に行かず、ハーブティーを飲んで自宅で安静にするのが一般的です。薬が必要な場合は薬局で薬剤師に相談すれば、処方箋なしで病院と同等の薬を購入することもできます。ただし、処方箋がある場合は薬が無料になる点が大きな違いです。

抗生剤はほとんど処方されません。風邪の際には咳止めや鼻水止めを出されることがありますが、インフルエンザの場合はイブプロフェン程度の処方に留まります。「3日経っても熱が下がらなければ再度受診してください」と言われ、さらに熱が続く場合も「5日経ったらまた来てください」と対応が進みます。気がつけば自然に治るケースが多いです。

ホームドクター

ドイツの公的医療保険には、ホームドクター制度(かかりつけ医)が設けられています。アーヘンに研究留学する場合も、信頼できるホームドクターを見つけることが重要です。

健康診断や保険手続きの際、ホームドクターを申告することがあります。一般的には、最初に受診した近所の内科がホームドクターとして登録されます。ただし、ホームドクターは簡単に変更できません。たとえば、休診日の際に他のクリニックを受診すると、そちらが新しいホームドクターとして登録されることがあります。医師から変更するか尋ねられる場合もあるので注意が必要です。

もしホームドクターが休診の場合は、救急外来を利用することが可能です。

小児科も同様で簡単に変更することは難しいです。子供に優しい医院を探すといいです。

病院

大きな病院(アーヘン工科大学附属病院、Marienhospita、Luiesenhospital)が3つとクリニックは全部の科が揃っています。英語可の医院は多いですが、片言しか話せない先生もいるので、予約時に確認するといいです。同じ病院に英語可・不可の両方の先生がいる場合があります。もし日本語を希望の場合はデュッセルドルフの医院がおすすめです。

どこの医院も予約が非常に難しいのですが、必ず予約が必要です。そして予約しても待ちます。整形外科は特に予約が大変で3か月待ちはざらです。

保険の種類によって受診できるクリニックが変わります。

歯科

歯科は(個人的には)日本の方が腕が良いと思いますが、治療は問題ないです。日本と比較すると丁寧さに欠けます。デュッセルドルフに日本人の歯科助手さんがいる歯科があり、通訳ありで治療を受けることができます。日本語を話せる歯科医師はドイツではほとんど見たことがありません(1件ぐらい)。1番日本と違う点は、治療する歯科と抜歯をする歯科は別ということです。もし、親知らずを抜く場合は、かかりつけの歯医者さんで紹介してもらえます。

救急外来

水曜はほぼどの医院も休診で、金曜午後は休みが多いです。クリニックが休みと言っても体調が悪くなることはありますよね。その場合は救急外来で診てもらえます。ドイツ全土の番号になりますが、116に電話して、「アーヘンの今日のxx科の担当医を教えて欲しい」、と伝えれば教えてもらえます。また、UniklinikとLuiesenhospitalは救急外来があります。待ちますのでお子様が体調不良の場合は次の日まで待つかまずは考えるといいです。

交通手段

電車

アーヘン中央駅は便利ではあるものの、ドイツの鉄道特有の課題として、遅延が非常に多く、あまり信頼性が高いとは言えません。通勤や通学で利用する人もいますが、特に通勤では日常的に利用している人は少ない印象です。例えば、週に1度デュッセルドルフへ買い物や補習校に通う目的で利用する分には便利ですが、毎日の通勤・通学手段として使用するにはおすすめできません。

通勤には電車よりも車が主流です。朝夕の通勤時間帯は混み合いますが、小さな街なのでそれほど気になりません。日本と違い右側通行なので、初めは戸惑うかもしれませんがすぐに慣れます。ただ、最初のうちは逆走に注意が必要です。また、万が一事故に遭った場合、たとえ相手に非があっても謝罪がないことがほとんどです。特に外国人が多い街なので、ドイツ人以外との事故には気を付けてください。

重要!免許はドイツ到着後6ヵ月以内に日本の免許から書き換える必要があります。忘れてしまうと運転できないのでこちらもお気を付け下さい。

アーヘンには、1時間から借りられるカーシェアがあり、常時車が必要ではない人には便利です。

バス

バス路線は多く、時間通りに来るのでおすすめです。アーヘン中央駅前、Kaiserplatz、Eliesenbrunnen(アーヘン大聖堂前)、Normaluhr、Bushofの5か所が主なバスの乗り換え場所で、そこからだいたいの場所に行くことができます。同じ停留所からでも、アーヘンの円上を右回り、左回りに走っているバスがあり、どちらの回り方が早いか確認してから乗るといいです。

観光用の2階建てバスがEliesenbrunnen(アーヘン大聖堂前)から出ています。詳しくは外部サイトTripadviserをご確認下さい。

自転車

どこのエリアも坂が多いので少々大変ですが、自転車率は高いです。ただ、自転車は必ず車道を走る決まりがあり、手信号をする必要があります。大通りでも、交通量の激しい場所でも、スピードが出ている道路でも、自転車は必ず車道を走らなければいけません。ヘルメットは絶対にしましょう。幼児は歩道でも大丈夫です。また、電動自転車はとても高額です。

最近、アーヘンでも貸自転車が人気です。

路駐

これは、ドイツのどこの州でも同じなのですが、駐車場は少ないので基本的には路駐です。路駐は、無料・有料があります。有料場所では必ず路駐許可チケット販売機があるので、購入し車中に置きます。もしくは年間路駐チケットを購入します。

警察が頻繁に路駐チェックをしているので、チケットなしで路駐しているとレッカーされます。車に乗ろう!と思ったら、・・・とマンガの世界になるので、必ず路駐チケットは購入していください。レッカーされると電話しないといけないので慌てます。車の標識や路駐方法などこちら外部サイトに詳しく書いてあります。

買い物

スーパー、電気店、ドラッグストア、ホームセンター、ショッピングモールなどさまざまな店舗があります。ただし、日本のイトーヨーカドーやイオンのように、1つの建物内で食品、衣類、電化製品、家具、フードコートが揃う形態の店舗はありません。食品がメインで、衣類や電化製品が一部取り扱われているスーパーは存在しますが、品揃えは限られています。

ショッピングモールの「Aquisplaza」では、これらの商品がそれぞれ別店舗で取り扱われており、食品から衣類、電化製品まで揃えられるため非常に便利です。目的に応じて店舗を選べば、必要なものがしっかり手に入ります。

スーパーマーケット

コスパ抜群のスーパー

コストを重視するなら「Kaufland」と「NETTO」がおすすめです。

Kaufland は、品揃えが豊富な超大型スーパーで、買い物自体を楽しむことができます。ただし、立地が少し不便なため、車でのアクセスが必要です。商品は基本的に安価ですが、時々店内でケチャップがこぼれていたり、ドレッシングの封が空いているなど、衛生面で注意が必要な場合もあります。

NETTO は、学生をはじめ庶民の味方として親しまれているスーパーです。価格が非常に安く、街のいたるところに店舗があるため便利です。しかし、店内の陳列がやや雑で、商品探しに少し手間取ることもあります。

きれいで快適なスーパー

少し高くても、きれいで快適なスーパーで買い物をしたいなら、「REWEや「EDEKAがおすすめです。特に、ブルトシャイドにあるREWEは大型店舗で、品揃えが豊富なうえ、お惣菜の種類も充実しています。清潔で快適な環境で買い物を楽しみたい方にぴったりです。

オーガニックスーパー

ドイツはBIO(オーガニック)製品の普及が進んでおり、アーヘンにも多くのBIOショップがあります。その中でも「Alnatura」と「Denn’s」は特に人気が高く、新鮮な野菜や果物、乳製品、穀物類など幅広い商品が揃っています。店内には、BIO認定のお肉屋さんもありますが、価格は通常のスーパーで販売されている商品よりも約2倍と高めです。

スーパーで売られているお豆腐は非常に硬く、「段ボールのようだ」と例えられることも。しかし、BIOショップで販売されているお豆腐は質が高くおすすめです。特にTaifunというブランドのお豆腐は、日本のお豆腐に近い柔らかさと濃厚な味わいで、日本人の間でも人気があります。少々値段は張りますが、満足感のある一品です。

中心街にあるBIOショップが大きくて品数が豊富です。

デュッセルドルフ松竹

アーヘンで日本食材を手に入れることは可能ですが、醤油、味噌、お米などは割高です。特にお米は日本米ではなく、タイ米や他の品種が主に取り扱われています。日本米にこだわる場合や品質を重視する場合は、デュッセルドルフのアジアンショップ「松竹」がおすすめです。

松竹は日本食材を豊富に取り揃えており、お米だけでなく、日本の調味料やお菓子、冷凍食品なども手に入ります。特に、冷凍のマグロやサーモンが販売されており、手巻き寿司や刺身を楽しむ際には重宝します。

精肉店

精肉店には、日本とは違う面白い特徴が2つあります。

まず1つ目は、子連れでお肉屋さんに行くと、店員さんが子供にハムをくれることです。スーパーの精肉店でも同じで、子供たちはこれを楽しみにしています。「お肉屋さんに行きたい!」と言われることもしばしばです。もらったハムを静かに食べてくれるおかげで、親はゆっくり買い物ができるので助かります。

2つ目は、精肉店には日本のような薄切り肉がないことです。依頼すればスライスしてくれますが、薄さは3~5mm程度で、日本の薄切り肉とは異なります。デュッセルドルフには薄切り肉を提供する精肉店もありますが高いので躊躇します、、、一方、アーヘンにあるFleischerei Lennartzでは、デュッセルドルフの半額以下の値段で購入することができるためおすすめです。ただし、1kg以上からの購入が条件で、事前に電話で予約をする必要があります。このお店は並木道のOppenhoffallee近くにあり、中心街のAquis Plazaから徒歩約20分の距離です。

アーヘン工科大学

アーヘン工科大学(RWTH Aachen)は、街と深く結びついた存在です。大学の校舎や施設が街の中心部から郊外にかけて点在しており、自宅近くに何かしらの大学関連施設を見かけることも珍しくありません。主要なメインキャンパスは街の中心に位置しますが、機械工学科や医学部がある広大なメラーテンキャンパスは、街の北西部に広がっています。

特にユニークなのは、医学部が研究や教育の一環として多頭飼育している羊たちです。時折、キャンパス内を群れで歩く羊の姿を目にすることができ、そののどかな光景には癒されます。

大学病院としてドイツで唯一、歴史的保護建築物に指定されている、著名なアーヘン工科大学附属病院があります。全く病院には見えない外観ですが、一見の価値があります。

メンザ(学食)

メラーテンキャンパスにあるメンザ(学食)は、学生だけでなく誰でも利用可能です。新しい建物で、ガラス張りの窓に囲まれた明るく清潔な空間が特徴。座席間が広く、バギーを持ったまま入れるため、昼食時には子連れのママたちの姿も見られます。

学生は学生証を提示すると割引が受けられますが、一般利用者には割引はありません。それでも十分リーズナブルで、料理のボリュームも満点です。メニューはスパゲッティやシュニッツェル、シチュー、温野菜、生野菜、デザートまで豊富にそろい、どれも美味しいと評判。街中のレストランに入るよりも、メンザを利用する方が断然おすすめです。

ただし、メラーテンキャンパスは街の中心から少し離れているため、アクセスが少し不便なのが惜しいところです。

Super-C

Super-Cは、研究留学する学生にとって非常に重要な施設です。滞在許可証の申請をはじめ、さまざまな手続きを行う場所として利用されます。

以前は予約制ではなく、早朝からSuper-Cの前に並び、開館と同時にエレベーターに駆け込んで申請整理券を争奪する必要がありました。その上、担当者の対応が厳しいこともあり、多くの学生にとって大変な経験でした。しかし、現在では手続きの仕組みが整備され、大学を通じて事前に予約ができるほか、個人でメールで問い合わせて予約を取ることも可能になっています。担当者も親切になり、以前よりスムーズに手続きが進むようになりました。

なお、予約なしで直接訪問しても申請は受け付けてもらえないので、事前に必ず予約を取るようにしてください。

Super-C

お土産ショップ

Super-Cの隣には、RWTHアーヘン大学のオフィシャルグッズを扱うお土産ショップがあります。ここで販売されている商品はアーヘンでしか手に入らないため、貴重なお土産として人気です。

価格は少し高めで、例えばTシャツは約3,000円ほど。ただし、商品のバリエーションが豊富なので、RWTHならではのアイテムを見つける楽しさがあります。Super-Cを訪れた際には、帰りにぜひ立ち寄ってみてください。なお、月曜日は定休日となっていますのでご注意ください。

隣国ベルギー、オランダ

ベルギーやオランダまでは、どの地域からも車でわずか15~30分程度とあっという間に着きます。他国に来た感じはあまりしませんが、ちょっと違った雰囲気を味わえます。ドイツには「閉店法」という法律があり、日曜日は全ての商店が休業で買い物ができません。しかし、お隣のベルギーやオランダのスーパーは営業しているので、日曜日になるとドイツナンバーの車で賑わいます。そこではドイツではなかなか手に入らない商品を見つけるのも楽しみのひとつです。ただし、日用品の物価はアーヘンの方が安いため、日常の買い物はやはりドイツ国内で済ませる方がお得です。

また、車で30分の距離には、ドイツ・オランダ・ベルギーの3国が交わる地点「3点ポイント(Dreiländerpunkt)」があります。ここには、3国の境界を示す細長い石碑が立っており、そこを中心に1歩進むとベルギー、1歩戻るとオランダという、ユニークな体験が楽しめます。島国である日本では味わえないことですね。周辺には広々とした公園や、屋内外のレストランがあり、さらにラビリンス(迷路)も設置されていて、家族で一日中楽しめます。このラビリンスは出るまでに1~2時間かかることもあるため、事前にお手洗いを済ませ、水分補給の準備も忘れずにしておくと安心です。

まとめ

アーヘンは、仕事や学業・日常生活・自然との触れ合い・観光をバランスよく楽しめる、大変暮らしやすい街です。子供と犬に親切な人が多く、子育てをするにも良い環境です。少々避けたいエリアはありますが、大都市とは違いどこも安全に暮らせます。また、この街はカール大帝がこよなく愛した場所で、かつてフランク王国の中心地として栄えていました。アーヘン大聖堂などの歴史的建築物も、訪れる人々にその時代の息吹を感じさせ、現代の街並みにも歴史が息づいています。

文:レンガ&プリンテンちゃん

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プロが教えるドイツでの物件探しとアパートの特徴

渡独が決まったらまずはアパートを見つけたいところ。ですが、大都市は慢性的に空き物件がなく、アーヘンも同様、物件探し激戦区です。日本人からすると、不動産会社へ行けばすぐにおすすめ物件を紹介してもらえるだろう、と思うのですが、それはありません。プロに頼まずご自身で物件を探す場合は、渡独前に物件探しの時間を十分にとって専念するといいです。

物件探しから契約までの流れは日本と同様ですが、大きく異なる点は、どこの地域も空き物件がなく不動産会社はフレンドリーではないということ。

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